基本的には店の自由
どのような飲食店でもそうですが、経営者の考え一つで料金設定は自由にできます。
例えば、一杯のコーヒーというのは同じでも、かたや500円とるところもあれば、100円だけで済むところもあります。
経営者の考え方の違いと言えばそれまでですが、500円のコーヒーはスタッフがお客さんのところまで注文を聞きに行き、淹れたてのコーヒーを席にまで運んでいくことで、飲めるようにしているとします。
そうなると、お客さんはずっとくつろいでいられますので、一杯のコーヒーにはくつろぎ料というサービスが加わっていることになります。
一方の100円で飲めるコーヒーは、値段は安いものの、自分でレジに注文に行き、自分でコーヒーを入れて座る席を探してから、ようやく飲めるコーヒーです。
もしも満員で座る席がなければ、立って飲むことになる可能性もあります。
それも含めての100円という値段設定なのです。
居酒屋に置き換えて考えてみる
コーヒーのたとえを居酒屋に置き換えてみると、やはり経営者の考え次第で料金が決められることには変わりはありません。
一品ずつに細かく料金を決め、注文した品を一つ一つ計算し、代金として受け取るスタイルの居酒屋にするか、いくつかの料理をセットにしたお得になるコース料理を用意し、セットで頼んでもらうことによって料金計算の手間を省くかは、経営者の考え方次第といえます。
セットで頼んでもらうようにすれば、会計がそれだけスムーズに進みますので、人件費も抑えることができます。
人件費がかさめばかさむほど、料理の料金に転嫁されて値段が上がっていきますので、お客離れにもつながります。
ある程度お手頃感を感じてもらうには、セット料金のコースを用意しておくことで人件費を抑え、お客さんに安く食べて楽しんでもらう工夫が必要です。
自分ならどうなったらうれしいかと考えてみる
自分が居酒屋を利用したとき、不安に思うこと、逆にうれしいと思うことを考えてみると、料金設定もスムーズになります。
居酒屋で飲み物を頼むと、頼んだ飲み物と一緒につきだしと呼ばれる小さな小鉢料理が付いてくることがあります。
あるいは、店の人がいくつか持ってきて、どれでも好きなものを選んでくださいというので、サービスかと思って喜んでいたら、ちゃんとお金をとられていて、なんだか損した気分になったことがある人は多いでしょう。
料金を決める時には、すべての料理とドリンクに明確に値段を付け、その上でお得になるセットメニュー料金の提示をすることが、一番真摯な対応の仕方だといえます。